文化財調査研究センターでは、遺跡等の範囲内で住宅建築などの開発が行われる際、埋蔵文化財の有無を確認するため試掘調査を実施しています。
今回は、郡山市内が満開の桜で色づいていた4月中旬、市内小原田で実施した試掘調査をご紹介します。
調査地の中ほどにトレンチを設定すると、少し水を含んだ黒っぽい土の中から、古墳時代から奈良時代のものと思われる、土師器や須恵器の破片が出土しました。
そこからさらに下へ掘り進めると、地山付近から縄文土器が見つかりました。
過去に周辺で行った調査の結果とあわせると、土器が見つかったあたりには東西方向の谷があったことが推測されます。
この谷は縄文時代から古代まで数百年にわたって開口していたようです。
出土した遺物を整理しているところです。
バラバラになった破片を接合し、土器の本来の形を復元していきます。